競艇の展示タイム1位を買い続けた回収率|4会場で75.4%、1号艇なら91.5%

レースの中身 公開

「展示タイムが一番速い艇を買う」。競艇でよく聞く買い方である。以前の以前の記事で、これを24会場まとめて測った。結果は回収率78.2%で、1号艇を機械的に買う91.6%に届かなかった。

この記事はその続編である。今回は会場を4つに絞った。戸田・江戸川・住之江・大村である。この4会場だけは、展示タイムと一緒にチルト(モーターを付ける角度)の記録が2024年から残っている。会場ごとの違いと、チルトとの関係を測った。

対象は2024-01-01〜2026-10-20の4会場・23,856レースである。

結論を先に書く。

  • 4会場で展示1位の単勝を買い続けると、回収率は75.4%だった。 1号艇を買うだけなら91.5%。展示を見て選ぶ方が16.0ポイント低い。
  • 会場で差が大きい。 戸田だけは展示1位83.4%・1号艇83.9%でほぼ並んだ。大村と江戸川は、展示1位が1号艇より24ポイント以上低い。
  • 展示1位が2位より大きく速いほど、外の枠の艇はよく勝つ。 2〜6号艇の1着率は12.3%から20.3%に上がった。ただし回収率は66〜74%のまま。1号艇は差が開いても1着率58〜62%でほとんど変わらなかった。
  • チルトを上げた艇は、展示1位になりやすい。 同じ会場の4〜6号艇で比べると、チルト+0.5度以上の艇は−0.5度の艇の2.6〜3.5倍、展示1位になっていた。
  • 1号艇の中では、展示が速い方がよく勝つ。 展示1位の1号艇は1着率60.1%、5〜6位は43.7%。以前の記事と同じ向きが、4会場・3年とも出た。ただし江戸川の2026年だけは差が2.1ポイントまで縮んだ。
  • 100%を超えた数字もあった。 会場×年×買い方の72通りのうち3つ。3つとも江戸川で、2026年には残っていない。

以前の記事から何が新しいか

以前の記事(展示タイム単体の検証)は、24会場をまとめて測った。この記事で新しく足したのは次の4つである。

  1. 以前の記事の数字を、今のデータで数え直した。 終端を2026-10-20に延ばして、同じ定義で測り直した。
  2. 4会場を1つずつ見た。 24会場まとめた数字の中に、会場ごとの違いが隠れていないかを確かめた。
  3. 展示1位が「どれだけ抜けていたか」で分けた。 2位と同タイムの1位と、2位を0.08秒以上離した1位は、同じ「1位」でも中身が違うはずだ。
  4. チルトと重ねた。 展示タイムは直線の速さを測る。チルトは直線の伸びを左右する。展示1位の中に、チルトで伸びを出した艇がどれだけ混ざっているかを見た。

展示タイムとチルトは何を表すか

展示タイムは、レース前の展示航走(本番前に各艇がコースを回って見せる走り)で計るタイムである。公式の用語辞典では「周回展示2周目のバック側の直線150mのタイム」と説明されている。タイムが速ければ、直線での伸びが良い。展示が終わった直後に発表されるので、締切前に誰でも見られる。

チルトは、ボートにモーターを付ける角度である。公式の用語辞典によると、角度が小さいほど出足(走り出しの加速)が強くなり、大きくなるほど伸び(直線の最高速)が良くなるといわれている。使える角度はおおむね−0.5度から3度まで。公式サイトの直前情報のページに、展示タイムと並んで載る。

つまり展示タイムは「直線の伸び」を測る数字で、チルトは「伸びを取るか出足を取るか」の設定である。2つは関係しているはずだ。


使ったデータ: 4会場・23,856レース

  • 会場: 戸田・江戸川・住之江・大村。
  • 期間: 2024-01-01〜2026-10-20。
  • 母集団: 6艇すべてが1〜6着でゴールし、展示タイムが6艇そろい、単勝の払戻が記録されているレース。4会場で23,856レース(戸田6,117・江戸川5,231・住之江6,130・大村6,378)。フライングや失格・欠場があったレースは外した。
  • 展示順位: 同じレースの中で、展示タイムの速い順に付けた。同タイムは同じ順位にした。
  • 買い方: 単勝(1着の艇を1つだけ当てる舟券)を100円ずつ買う。展示1位が同タイムで2艇いれば、2艇とも買う。そういうレースは2,882(12.1%)あった。
  • 回収率: 払戻の合計を、買った金額で割ったもの。100%で収支ゼロ、100%未満は損である。

展示タイムは公式の成績データから取った。チルトは公式サイトの直前情報から集めたデータを使った。両方に記録がある111,144艇分で、展示タイムは1艇残らず一致した。

欠けたデータ: チルトの記録は2026年の1〜6月と8月が無く、7月も一部しか無い。チルトを使う節だけは、6艇ともチルトがそろう18,540レースで数えた。


以前の記事を今のデータで数え直すと、ほぼ同じだった

まず、24会場の数字を2026-10-20まで延ばして測り直した。対象は145,019レースである。

買い方 1着率 回収率 以前の記事の回収率
展示1位 27.1% 78.2% 78.2%
1号艇 55.4% 91.6% 91.6%
1号艇で展示1位 63.1% 95.3% 95.4%
1号艇で展示5〜6位 45.7% 85.8% 86.0%

2024-01-01〜2026-10-20・24会場・145,019レース。以前の記事は137,774レースで集計していた。

レースが7千ほど増えても、どの数字も0.2ポイント以内しか動かなかった。


4会場の結論: 競艇の展示タイム1位を買い続けると75.4%

4会場に絞って同じことをした。

買い方 買った数 1着率 回収率
展示1位 27,092 27.1% 75.4%
1号艇 23,856 53.4% 91.5%
1号艇で展示1位 7,443 60.1% 93.8%
1号艇で展示5〜6位 4,140 43.7% 83.9%
展示1位の2〜6号艇 19,649 14.5% 68.4%
展示1位の4〜6号艇 10,879 9.8% 57.6%

2024-01-01〜2026-10-20・4会場・23,856レース。

展示1位の1着率は27.1%で、24会場とまったく同じだった。回収率は75.4%で、24会場の78.2%より少し低い。1号艇を買うだけの91.5%とは16.0ポイントの差がある。

展示1位の艇は、7割以上が2〜6号艇である。そこで1着になる割合は14.5%しかない。展示が一番速くても、外の枠から1着になるのは難しい。


会場で差が大きい。戸田だけ展示1位と1号艇が並んだ

4会場を1つずつ見る。

単勝の回収率:展示1位を買う vs 1号艇を買う

2024-01-01〜2026-10-20・4会場・23,856レース。どの会場もどちらの買い方も100%に届いていない。

会場 レース 展示1位の1着率 展示1位の回収率 1号艇の1着率 1号艇の回収率 1号艇との差
戸田 6,117 28.4% 83.4% 43.2% 83.9% 0.6pt
江戸川 5,231 23.9% 73.7% 49.0% 98.5% 24.8pt
住之江 6,130 28.3% 75.1% 58.2% 90.1% 15.0pt
大村 6,378 27.1% 69.7% 62.4% 94.2% 24.5pt

戸田では、展示1位を買っても1号艇を買っても、回収率はほぼ同じだった。 戸田は1号艇の1着率が43.2%で、4会場で一番低い。1号艇の有利さが小さいぶん、展示の速さが勝ち負けに出やすいと考えられる。ただし、その理由は確かめていない。

大村は逆である。 1号艇の1着率が62.4%と高く、展示1位を買うと1号艇より24.5ポイント低い。

江戸川の1号艇98.5%は4会場で一番高い。ただし、これは展示と関係のない数字である。年ごとに見ると106.3%→94.5%→94.5%と動いていて、後の節でもう一度扱う。

同じ展示1位でも、枠で勝ち方がまるで違う

展示1位になった艇を、枠ごとに分けた。

展示1位になった艇の1着率(枠別・会場別)

2024-01-01〜2026-10-20・4会場・23,856レース。

会場 1号艇 2号艇 3号艇 4号艇 5号艇 6号艇
戸田 49.0% 24.7% 21.2% 20.4% 11.2% 5.1%
江戸川 54.7% 22.4% 17.9% 16.6% 8.1% 3.9%
住之江 65.8% 21.2% 18.0% 14.8% 6.7% 3.9%
大村 71.7% 19.4% 17.0% 14.2% 9.5% 3.6%

展示1位になった艇の1着率。

展示1位の1号艇は、大村なら71.7%勝つ。展示1位の6号艇は、どの会場でも3.6〜5.1%しか勝たない。

戸田は2〜4号艇の展示1位が20%以上勝っていて、他の3会場より高い。そのぶん1号艇は49.0%で低い。

大村では、展示1位が6号艇だったことが17.4%ある。2号艇(16.0%)より多い。その6号艇の回収率は26.0%だった。大村で展示1位を買うと、勝ちにくい6号艇を多く買うことになる。 大村の展示1位が69.7%と4会場で一番低いのは、これが一因とみられる(2号艇・3号艇の展示1位も77.8%・72.1%で、4会場で一番低い)。

戸田の3号艇: 95.2%は年で動く

戸田の展示1位を枠ごとに見ると、3号艇の回収率が95.2%(958回)あった。年ごとに分けると98.8%→100.4%→83.2%である。

戸田の展示1位を「枠×年」の18通りに分けると、100%を超えたのは3つあった(2号艇の2024年105.6%、3号艇の2025年100.4%、4号艇の2026年108.7%)。3年続けて100%を超えた枠は1つも無い。 細かく分けるほど、どこかで100%を超える数字は出てくる。


展示1位が抜けているほど、外の枠の艇はよく勝つ。1号艇は変わらない

同じ「展示1位」でも、2位と同タイムの1位もあれば、2位を0.1秒近く離した1位もある。1位と2位のタイム差で分けた。

展示1位が2位より何秒速かったか と 1着率

2024-01-01〜2026-10-20・4会場・23,856レース(展示1位27,092艇)。「同タイム」は1位が2艇以上いたレース。

1位と2位の差 展示1位の数 1号艇の1着率 1号艇の回収率 2〜6号艇の1着率 2〜6号艇の回収率
同タイム 6,118 58.0% 93.0% 12.3% 66.7%
0.01秒 5,062 61.0% 92.0% 12.4% 66.7%
0.02秒 3,941 59.5% 91.9% 14.4% 74.3%
0.03〜0.04秒 5,493 61.3% 96.7% 15.4% 66.5%
0.05〜0.07秒 4,081 61.6% 92.9% 16.8% 67.1%
0.08秒以上 2,397 58.7% 96.6% 20.3% 73.9%

2〜6号艇は、1位が抜けているほど勝った。 同タイムなら12.3%、0.08秒以上離していれば20.3%。差が開くほど、ほぼ順に上がっている。

それでも回収率は66〜74%にとどまった。 1着率が上がっても、オッズ(配当の倍率)が先に下がっているとみられる。ただし、オッズの動きそのものは確かめていない。

1号艇は、差が開いても1着率がほとんど変わらなかった。 58.0〜61.6%の間を行き来するだけである。1号艇で展示1位なら、それだけで1着率は6割ある。2位をどれだけ離したかは、ほとんど上乗せにならなかった。


チルトを上げた艇は、展示1位になりやすい

ここからは、チルトの記録がある18,540レースだけを使う。

会場ごとに、チルトの使い方がまるで違う

まず、全艇のチルトの分け方を会場ごとに見た。

会場 −0.5度 0度 +0.5度以上
戸田 70.4% 28.3% 1.2%
江戸川 1.5% 27.1% 71.4%
住之江 82.9% 16.4% 0.7%
大村 34.4% 60.3% 5.3%

チルトの記録がある18,540レースの全艇。2026年は7月の一部と9月〜10月20日だけ。

江戸川だけ、7割の艇が+0.5度以上で走っている。他の3会場では+0.5度以上は1〜5%しかいない。チルトの「普通」は会場で違う。 会場を混ぜてチルト別に比べると、会場の違いを測ってしまう。そこで会場ごとに比べた。

同じ会場なら、+0.5度以上の艇は2.6〜3.5倍、展示1位になる

4〜6号艇が展示1位になった割合を、チルト別に出した。江戸川は−0.5度の艇が少なすぎるので外した。

チルトを上げた艇ほど展示1位になりやすい

2024-01-01〜2026-10-20・戸田/住之江/大村のうち、6艇ともチルトの記録がある14,483レース(2026年は7月の一部と9月〜10月20日だけ)。4〜6号艇だけを数えた。

会場 −0.5度 0度 +0.5度以上
戸田 10.7%(9,774艇) 14.4%(4,348艇) 37.4%(302艇)
住之江 14.3%(11,633艇) 18.2%(2,565艇) 47.1%(172艇)
大村 13.9%(4,808艇) 17.5%(8,865艇) 36.4%(982艇)

3会場とも、チルトを上げるほど展示1位になりやすい。+0.5度以上の艇は、−0.5度の艇と比べて戸田で3.5倍、住之江で3.3倍、大村で2.6倍だった。

公式の説明どおり、チルトを上げると直線の伸びが良くなる。展示タイムは直線のタイムなので、その分だけ速く出る。展示1位の中には、チルトで伸びを出した艇が混ざっている。 大村では、4〜6号艇全体のうち+0.5度以上の艇は6.7%しかいない。それが4〜6号艇の展示1位に限ると、+0.5度以上の艇が占める割合は13.9%に増える。

ただし、その展示1位が勝てていないわけではない

では、チルトで伸びを出した展示1位は、割り引いて見るべきか。4〜6号艇の展示1位について、チルト別に1着率を比べた。

会場 −0.5度 0度 +0.5度以上
戸田 11.2%(1,045艇) 14.6%(625艇) 14.2%(113艇)
住之江 8.2%(1,666艇) 9.0%(468艇) 16.0%(81艇)
大村 7.6%(667艇) 7.9%(1,549艇) 10.6%(357艇)

4〜6号艇で展示1位になった艇の1着率。

+0.5度以上の展示1位は、勝つ割合が下がっていなかった。どの会場でも、−0.5度の展示1位と同じか、それより高い。「チルトで出しただけの展示タイムだから当てにならない」という見方は、このデータでは支持されなかった。

回収率は、戸田59.4%・大村52.4%で、ほかのチルトと同じく低い。住之江の+0.5度以上だけ103.0%になったが、81艇しかない。81艇なら、数本の当たりで回収率は大きく動く。この数字は数に入れない。

「1号艇でチルト+0.5度以上」の100.7%は、江戸川そのものだった

もう1つ、良く見える数字が出た。1号艇でチルトが+0.5度以上だと、展示順位を問わず回収率100.7%(2,976艇)だった。

中身を見ると、2,976艇のうち2,800艇(94.1%)が江戸川だった。江戸川では1号艇の69.0%が+0.5度以上で走るからだ。つまりこの数字は、ほぼ「江戸川の1号艇」の数字である。

江戸川の中で比べても、+0.5度以上の1号艇の回収率は年ごとに110.8%→94.5%→86.5%と下がっている。2026年は176艇しかない。チルトの効果とは言えない。


1号艇の中では、展示が速いほどよく勝つ(4会場・3年とも)

最後に、以前の記事の中心だった「1号艇の中で展示順位を見る」を4会場で確かめた。

1号艇の単勝回収率(展示順位別・4会場)

2024-01-01〜2026-10-20・4会場・23,856レース。

1号艇の展示順位 レース 1着率 回収率
1位 7,443 60.1% 93.8%
2位 5,192 55.7% 93.3%
3位 3,973 51.5% 93.3%
4位 3,108 49.2% 90.3%
5位 2,433 45.0% 84.5%
6位 1,707 41.8% 83.0%

1着率は展示1位の60.1%から6位の41.8%まで、順に下がった。回収率は1〜3位が93%台で並び、5〜6位で83〜85%に落ちる。

年ごとに見ても、同じ向きだった

年 レース 展示1位の1号艇 1着率 回収率 展示5〜6位の1号艇 1着率 回収率
2024 8,319 60.2% 95.2% 44.0% 83.5%
2025 8,966 62.2% 95.1% 44.1% 87.2%
2026 6,571 57.3% 90.5% 42.7% 79.9%

2026年は1月1日〜10月20日。

3年とも、展示1位の1号艇の方が14.6〜18.2ポイントよく勝った。

会場×年の12通りに分けると、11通りで差は13.9〜26.7ポイントあった。例外は江戸川の2026年で、差は2.1ポイントしかなかった(展示1位49.1%・389回、展示5〜6位47.0%・298回)。理由は確かめていない。

選手の強さをそろえても、差は残った

展示が速い1号艇は、乗っている選手も強いのではないか。以前の記事と同じ疑いを確かめた。選手の全国勝率(番組表に載る選手の成績の数字。高いほど強い)の平均は、展示1位の1号艇が5.650、展示5〜6位が5.366で、やはり展示1位の方が少し強い。

そこで全国勝率で5つに分けて比べ直した。

1号艇の全国勝率 展示1位の1着率 展示5〜6位の1着率 差
4.5以下 37.4%(1,314回) 27.0%(1,051回) 10.4pt
4.5超〜5.5 50.7%(1,756回) 38.2%(1,166回) 12.6pt
5.5超〜6.5 66.3%(2,464回) 52.5%(1,180回) 13.8pt
6.5超〜7.5 76.3%(1,729回) 60.4%(682回) 15.9pt
7.5超 78.1%(178回) 79.7%(59回) −1.6pt

件数が足りる4つの帯では、差は10.4〜15.9ポイント残った。そろえる前の差(16.5ポイント)より小さいが、消えてはいない。7.5超の帯は59回しかなく、何とも言えない。


100%を超えた数字は3つ。すべて江戸川で、2026年には残っていない

この記事のために、たくさんの切り口で数字を出した。その中で100%を超えたものを全部並べる。

会場(4)×年(3)×買い方(6)の72通りのうち、100%を超えたのは次の3つだった。

会場 年 買い方 回収率 買った数
江戸川 2024 1号艇 106.3% 1,766
江戸川 2024 1号艇で展示1位 106.6% 403
江戸川 2025 1号艇で展示1位 101.5% 569

3つとも江戸川の1号艇である。展示を見ない「1号艇」でも2024年は106.3%あった。展示が理由ではなく、2024年の江戸川の1号艇がたまたま良かったとみるのが自然だ。江戸川の1号艇は、2025年・2026年とも94.5%に下がっている。

ほかの切り口でも、100%を超えた数字はあった。戸田の展示1位を枠×年に分けた18通りのうち3つ、住之江のチルト+0.5度以上の展示1位(81艇)、1号艇でチルト+0.5度以上(中身はほぼ江戸川)などである。どれも3年続いていないか、数が少ない。

72通りも分ければ、いくつかは偶然100%を超える。 1つの切り口が100%を超えたことは、その買い方が長く100%を超える根拠にならない。

本編の検証でも、大村で直前情報をモデルに足すと回収率が8.1ポイント上がり、他の3会場では再現しなかったことがある。会場を絞って良い数字が出たときほど、別の期間と別の会場で確かめる必要がある。


測り方の詳細数え方と対象の決め方。読まなくても本文の結論は変わりません
  • 期間: 2024-01-01〜2026-10-20。2026-10-20より後のレースは入れていない。
  • 会場: 戸田・江戸川・住之江・大村。チルトの記録が2024年から残っているのはこの4会場だけである。他の20会場は2026年8月末〜9月以降の記録しか無いので使っていない。
  • 母集団: 4会場の番組26,376レースのうち、成績があり、6艇すべてが1〜6着でゴールし、展示タイムが6艇そろい、単勝の払戻が記録されている23,856レース。払戻が欠けたレースは外れ扱いにせず、丸ごと外した。
  • 24会場の数え直し: 同じ条件で145,019レース。
  • 展示順位: レース内で展示タイムの速い順。同タイムは同じ順位。展示1位が複数いれば全員を買った。
  • 展示タイムの出どころ: 公式の成績データ。公式サイトの直前情報と、両方に記録がある111,144艇分で全部一致した。
  • チルト: 公式サイトの直前情報。6艇ともチルトがそろう18,540レース(戸田4,808・江戸川4,057・住之江4,790・大村4,885)。2026年1〜6月と8月は無く、7月も一部だけ。チルトは−0.5度/0度/+0.5度以上の3つに分けた。
  • 1位と2位の差: 1位が単独のレースで、2位とのタイム差を0.01秒単位で区切った。
  • 全国勝率の帯: 番組表の全国勝率。4.5以下/4.5超〜5.5/5.5超〜6.5/6.5超〜7.5/7.5超。
  • 確かめていないこと: 戸田で展示1位と1号艇が並ぶ理由。江戸川の2026年に1号艇の展示順位の差が縮んだ理由。オッズが展示タイムやチルトをどれだけ織り込んでいるか。
  • 計算の手順と数字は計算ログ(articles/_work/i17_calc.md)に残した。

まとめ

  • 展示1位を買い続ける: 4会場で75.4%。1号艇を買うだけの91.5%より16.0ポイント低い。24会場の数え直し(78.2%)とも同じ向き。
  • 会場の差: 戸田だけ展示1位(83.4%)と1号艇(83.9%)が並んだ。大村・江戸川は24ポイント以上の差。
  • 1位の抜け方: 2位を大きく離した展示1位ほど、外の枠でも勝つ(12.3%→20.3%)。ただし回収率は66〜74%のまま。1号艇は離しても変わらない。
  • チルト: チルトを上げた艇は展示1位に2.6〜3.5倍なりやすい。ただし、その展示1位の勝つ割合は下がっていなかった。
  • 1号艇の中: 展示が速いほどよく勝つ。3年とも、選手の強さをそろえても残った。江戸川の2026年だけ差が縮んだ。
  • 100%超え: 72通り中3つ、すべて江戸川の1号艇で、2026年には残っていない。

展示タイムは、見る意味のある情報である。1号艇の中で比べれば、勝つ割合ははっきり変わる。けれども、展示1位という「1位」だけを追いかけると、勝ちにくい外の枠を多く買うことになり、1号艇を買うより成績は悪くなる。どの会場でも、どの切り方でも、3年続けて100%を超える買い方は見つからなかった。


免責

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この記事で扱った会場

この記事が扱った会場です(本文で5回以上出るか、題や見出しにある会場)。会場ごとの今日の予想と長期データへ進めます。

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